原皮について

牛

 

原皮について

 

 

弊社で取り扱っている革の元になる

動物の皮のことを

“原皮” と言います。

 

 

ここでは、牛の原皮についてお話します。

 

 

 

 

原皮とは、食肉用に屠殺した牛(和牛・交雑種・乳牛等)の副産物です。

中には、誤解をしている方もいらっしゃるかもしれませんが

決して、皮を得るために、動物を殺したりはしていません。

 

 

原皮は、国内だけでは不足しているため

海外(アメリカ・オーストラリア・ヨーロッパ等)からも輸入しています。

輸入の場合は、原皮のまま、もしくはウェットブルーの状態で諸外国から入ってきます。

 

ウェットブルーとは、クロム鞣しを施された後の革を指します。

クロム鞣しを施された革が水気を含んでいて、水色又は淡い青緑色になることから

”ウェットブルー”と呼ばれています。

 

(※下の画像がウェットブルーです。)

 

wet_blue_4

 

 

国内産は、食肉市場で生のままの皮を取引業者(原皮屋)さんに引き渡します。

...地生(じなま)とも呼んでいます。

生のままですと、腐敗するのが早いため

革の肉面に付着した、肉片や、脂肪を取り除いたあとに

塩蔵処理(一枚一枚、皮を広げて手作業で多量の塩を万遍なく擦り込む作業)をして保存します。

 

 

20191108 原皮4

 

(※少々生々しいので、セピア色に加工しています。)

 

 

原皮 塩漬け1

 

 

原皮屋さんから、長くて3ヶ月以内にタンナーさんへ出荷

タンナーさんで皮から革になるまでには、1~2ヶ月と、大変時間がかかります。

 

 

上田 節子